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千葉県柏市の方も賠償されました

今月(5月)、千葉県柏市の方が東電から賠償を受けた。

この柏の方(仮にSさんとしておく)は、私と同様、農家でも事業者でもなく、一般住民として、ADR(原子力損害賠償紛争解決センター)に申し立てて和解したのである。
(福島県ではなくても農林水産業や事業者には支払われていたが、商売に対してではなく、一般生活者に支払われたということに意義がある。なにしろ、私が請求した時には、個人は露骨にナメられていたから。)
千葉県の住民で賠償された例は初めてかもしれないが、千葉県でも放射能汚染は深刻であり、柏市は『汚染状況重点調査地域』なのだから、当然のことである。

Sさんは、原発事故当時柏市に住んでおり、自宅の除染をしたが効果は薄く、幼い子供とともに長野県へ避難している。
約一年前からADRに申し立てをしており、電話、FAXと郵送のやり取りのみで、ADRに出向くことなしに和解が成立した。交通費はかからなかった。
時間はかかったが、ADRの担当者が親身になってくれたおかげで、あまり嫌な思いをせずに済んだと言う。
Sさんは、東電担当者の顔を見てみたかったとおっしゃったが、東電と顔を合せなかったのも良かったのだろう。

支払われたのは合計17万3566円だ。
内訳は、『除染費用(除染用品購入費及び除染日当)6万6076円』
『放射線測定器購入費用(7万5000円)』
『検査費用3万2490円』
合計17万3566円。

検査費用とは、お子さんの尿検査をしてもらった費用だ。
着目すべきは、私の時とは違って、自力での除染にかかった日当相当額、放射線測定器の購入費が支払われていることである。
私は自分たちが除染作業に費やした時間を茨城県の最低賃金をもとに計算して請求したのだが、認められなかった。
一方、Sさんが請求したものの残念ながら支払われなかった損害項目は、避難にかかった費用と、精神的苦痛の代償などである。
避難にかかる費用はとても多いので、17万強という額は、損害に対してあまりに少なすぎる。
避難費用だって、事故がなければ支払う必要のなかった経費である。事故当時(今もだが)、放射能に対して必要最低限の合理的対策がどこまでなのか、専門家でも意見が割れるようなことを、素人が判るわけはなかった。少しでも被曝を避けようとしてとった行動なのだから、全く支払わないのはおかしい。
(これから請求しようとしている方で避難をした方、前例で避難費用が出なかったからと、初めから請求を諦めるのはやめて下さい。どうせ請求するなら、ご自分が損害相当額だと思う金額を請求すべきです。)

私の場合は、まだ福島県以外の一般住民に対しての前例がなかったためか、和解に際して東電がいろいろと条件を付けてきたせいで少々面倒なことになった。ADRの私の担当者まで、「和解文書とはこういうもので、支払う側がいろいろと条件を付けてくるものだ。気にするものではない」と言う始末だった。
だがSさんの事例では、初めから東電側は和解に際して条件を付けなかったそうである。
それどころか、今回は和解契約書に「申立人が被申立人(東京電力)に対して別途損害賠償を請求することを妨げない」という、当たり前だが被害者の身になった文言が入っていた。
今は、この文言ががデフォルトとなっているのだろう。
いろいろな面で、私の時よりはスムーズに賠償請求できるようになっているようである。

また、Sさんの和解書には、Sさん一人の名前しか出ていない。
私は、申立人として家族全員の名前を並べようとした(最終的には子どもの名は出さなかった)が、その必要はなかったようである。
なるべく大勢の名前を列挙するのと、申立人1人とでは、どちらがより有利かは、私にはわからないけれども、申し立てをしようとする方一人の名前でできるのだ。

原発に賛成でも反対でも、原発事故がなければ支払うはずのなかった出費をしている人は、どんどん請求したらいい。
事業者で、風評被害の補てんとして支払われた方も、ご自分やお子さんお孫さんの分は、それとは別件でしょう。
爆発した原発は、一企業がお金儲けのために運転していたのだ。運転者に請求するのは当たり前だ。
北関東でも、千葉県でも、市町村に頼らずに自宅の除染をした方、線量計を購入した方、体の検査をした方、まだまだたくさんいらっしゃるはずである。
一定の汚染(毎時0.23μ㏜)を超えていた地域ならば、それらは支払われる可能性は高い。

こういうことは、東電、ADR、弁護士会、汚染地域の自治体が呼びかけるべきことなのだが、微力ながら細々とこのブログに記しておく。
柏のSさん、お疲れさま。そしてご連絡ありがとうございました。
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