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生業を返せ、地域を返せ! 福島原発訴訟

昨日、福島に行ってきた。
『生業を返せ、地域を返せ! 福島原発訴訟』の第6回公判を傍聴するためである。
私、争い事とは無縁の生活をしていたので、裁判所に入るのは初めての経験だった。

昨日は、茨城から子どもを連れて遠方に避難した方が意見陳述をされた。
避難するに至ったいきさつ、原発事故によって生活に多大な影響があることなどを、時に声を震わせて語った。
弁護士が法律的な見地からのお話とは違う。当事者であり、素人であるからこその訴えだ。
傍聴席からはすすり泣きが聞こえた。
被告や裁判官にも伝わっただろうか。
「加害者である国や東電が、誰が被害者か何が被害かを勝手に決めていることが許せません。福島県民もそうでない人も区別なく被害が救済されることを望んでいます」
と言うのは全く同感で私の気持ちを代弁してくれたと感じた。
私も茨城県つながりなので、声をかけた。茨城県民だって汚染されていれば被害者なのだけれど、なんとなく疎外感を感じていたところだったので、たいへん励みになった。

裁判そのものは進展がなく、東電は「国の中間指針に定められた基準以外に支払う必要はない」と言い続けていたが、これは2年前に私が言われたことと全く同じだ。そもそも中間指針自体に、可能な限り早期の救済をするために定めた最低限の賠償基準であって、これを上限とすることがあってはならない、と明記されているのだ。そのことは原告の弁護士からも指摘されていた。東電の主張は相当無理筋だ。
私が素人だからとその場しのぎでめちゃくちゃな回答をしたのかとも思っていたが、悪い意味で一貫しているのだ。ましな言い訳が見つからないのだろう。
また、東電は「過失はなかったので民法上の責任はない」と言って賠償を拒んでいる。過失が全くないのは被害者の方だ。ここからは原告の主張ではなく私の意見だが、もし過失がなかったので賠償責任は限定されると主張するのならば、「人災」と定めて「原発事故の賠償責任は東電が負う」とした政府と争えばよかったのだ。当時東電は政府の見解を受け入れたくせに、今になって被害者に過失はなかったと言いだしている。東電が賠償責任を負うことになったからこそ、被害者は震災被害と原発被害を分けて、原発被害分に関しては災害復興費をあてにしないできた面もあるのだ。

国は、前回裁判所から提出するよう課せられた書類を (過去の公判を知らないのだが、原発の安全基準に関する重要なものらしい)、被告である国が今回も用意してこなかったということで、「現存しておりません」「過去にはあったが今は見つからないということか?」「過去に存在していたかどうかも含めて不明です」と言うので傍聴席から失笑が起こった。「誰ににどのような調査をしたけっか現存しないという結論に至ったのか」と聞かれて、国側の弁護士はしどろもどろになっていた。こんなにいい加減な人たちが原発など扱っていたのかと思うと、背筋が寒くなった。
裁判長にも回答しろとせかされて、国側の弁護士が「それは(原告ではなくて)裁判所のご要望でしょうか」「裁判所のご要望ならば、書面で回答いたします」といちいち確認をするので失笑が起きていたが、暗に「福島地裁が日本国に対して命令するのか」というプレッシャーをかけているのかもしれないと感じた。

もう一つ、私にとっては面白いことがあった。ADRで担当だった東電の社員(らしき方)が被告側の席にいたのである。謝ったららどうか、お名前くらい名乗らないのか、と私が言ったあの方だ。辞めちゃったかな?と少しは気にしていたのだが、どうしてなかなか、スーツを着ている姿からすると、座っている席からすると東電のけっこう偉い方(予備軍)だったのかもしれない。
ちらちらと目が合っていたので、あちらも気が付いておられたと思う。

*******
千葉県柏市で被害に遭われて遠方に避難している方が、ADRに申し立てた結果、自宅の除染費用として17万余が東電から支払われたという報告をいただいている。この件は、次の機会に詳しく書きたい。
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