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賠償請求の体験記(5) 東電に電話してみた・中

(続き)

 電話を切ってからから『中間指針』について調べた。
中間指針は『東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針』という。
 福島県の避難区域、避難準備区域を対象としており、茨城県や千葉県の事業者に対する風評被害についても賠償の対象とすると書かれている。一方、茨城県の個人の実害については触れていない。
 中間指針を作った文科省のHPには“中間指針は迅速な賠償をするための最低限の基準であり、東電が中間指針を理由に賠償を拒むことはできない”“賠償は全ての原子力被害に対して行われる”とある。
 続いて中間指針を読んで、驚いた。
“中間指針に明記されない個別の賠償がされないということのないよう留意されることが必要である”s<初めから中間指針の前文にも書いてあるのだ。これを書いた人は、いかにも東電がやりそうな手段だと初めから見抜いていたのだろう。(2012年3月、当時の東電の清水社長が国会に呼ばれたときにも社長自ら「中間指針を理由に断るようなことはない」と言っていた記憶がある。)
ここまでしっかり書いてあるのに、中間指針を理由に賠償を拒否するとは、不正直だ。うっかり、とか、現場のミスではすまされない。明らかに悪意を持って騙している。これはもう、悪徳企業と言ってしまって差し支えないだろう。
たぶん、私と同じように電話をして、「国の作った中間指針で対象外です」と、まるで国がバックについているかのように脅されて、国が決めたことならどうしようもないとあきらめた人もいただろう。

 昨日(2013年3月6日)朝日新聞朝刊によると、
「中間指針にない損害は支払わない」といわれた▽東電の査定額を拒むと話し合いを打ち切られた-などADRへの苦情が殺到しているので文科省が東京電力に『誠意ある対応』を求めた。
と出ていた。
まだこんなことやっているのか、東電は。
東電は知識のない被害者を騙すために嘘をついていると断言できる。こんな企業に税金を投入して延命させるのはモラルの問題だと思う

東電社員ならびに関連会社の方には真面目な人も多いのはわかっているが、良心は痛まないか?
 『悪法も法なり』という言葉がある。理不尽でも法律なら従わなくてはならないという意味だ。だが急遽密室で作られた中間指針は“法”ですらない。被害者を中間指針に従わせようとする態度は許せない。法に従っていないのは東電の方じゃないか。(法に従っていたらとっくに潰れちゃってるかどうかは知らない。)


 日を改め(2012年3月某日~前回から数日後)東電の『福島原子力補償相談室』にかけ直した。若い女性が出てT中ですと名乗り、同じ挨拶を言い、前回と同じく、「個人か事業者か」と聞く。個人だというとまた「国の作った中間指針の対象外」と言われた。
「私の地域は国の基準を越えて汚染されているのだが、中間指針になければ賠償しないということですか?」
すると「茨城県の個人様からは、どなたからも請求されていませんので、被害地域ではありません」と言った。
「それはおかしな発言ですよ」と言うと「しばらくお待ち下さい」と言って保留になり、再び出ると、
中間指針が拡充されて、お客様の地域が対象になってからお掛け直し下さい」と言われた。 
「そんなの待ってたら時効になっちゃうんじゃないですか」と言うと、「少々お待ち下さい」と言ってまた保留になり、しばらくしてからこの件につきましては、時効はありません」と言った。
「え、本当ですか?」と聞くと「はい、時効はありません」と言った。
 東電は私に「時効はない」とはっきり言った
今後もし時効を主張するなら、ウソをついたことになる。だが、報道を見るかぎり東電は福島に対してでさえ時効を主張する方針のようだ。
「その中間指針の前文に、“中間指針に明記されていないことを理由に賠償されないことのないよう留意すべき”と明記されていますが」と言うと、
「お客様の地域が中間指針の対象になってからお掛け直し下さい」とさっきの言葉を繰り返す。
「では、そもそも中間指針を拡充するという議論をしているということですか?」
「お答えいたしかねます」
「私は中間指針の存在自体知らなかった。多くの住民も知らないはず。拡充されたら東電が知らせてくれますか?」
「新聞等マスコミの発表があるまでお待ち下さい」
「国の中間指針がとかマスコミがとか言うが、東電さんは主体的に責任をとるつもりはないのですか?」
「お答えいたしかねます」
「東電さんは全ての被害に対して補償すると言っているが、補償の対象外だということは、東電さんは茨城県には被害はないという認識なのですか?」
「お答えいたしかねます」
「“全ての被害に対して補償する”と書いてあるのは正直じゃないですよ。HPに福島以外の個人への補償は受けつけておりませんと、正直に明記しておけばいいじゃないですか」
「お答えいたしかねます」
 こんなやり取りが続いて、また私から電話を切ってしまった。


 その後、ふと気づいた。
 そもそも『請求書作成キット』を取り寄せるために電話したのに、不毛な議論になってしまって、取り寄せていない。次回は『請求書作成キット』を送らせることを目的にすることにした。


 ところで、『福島原子力補償相談室』電話に出た女性はみんな名字を名乗ったが、T中、T橋、T木など、クラスに二人いそうなありふれた名字だった。おそらく、ここでの名字は符号にすぎないのだろう。(このブログでイニシャルをTにしたのは東電だからであり、実際はS藤やN村だったかもしれないがおぼえていない。)
 電話するときに気をつけていたことがある。東電は責めても、オペレーターを責めないこと、あくまでも彼女らの言葉は東電の言葉として聞くことだ。オペレーターは外部の下請けにずぎないかもしれないが、そんなことは知ったことではない。「お前なんかどうせアルバイトだろう」と怒鳴って電話を切ることは、東電にとって都合がいいことになる。また、「上司を出せ」とも言わなかった。上司に代わるかどうか判断するのは、彼女らの仕事だ。

(続く)


[追記]
◀賠償請求の体験記(4)東電に電話してみた・上
▶賠償請求の体験記(6)東電に電話してみた・下
➡東電への損害賠償請求のすすめ
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